新プロセッサーを徹底解説
第 2 世代インテル® Core™ i7 プロセッサー 第 2 世代インテル® Core™ i5 プロセッサー

新プロセッサーを徹底解説

32nm プロセス・テクノロジーを採用した
新時代のインテル® Core™ プロセッサー・ファミリー

ついに登場した第 2 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリー
第 2 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーは、旧世代のインテル® Core™ プロセッサー・ファミリーで採用している LGA1156 に替わり、新たに LGA1155 と呼ばれるパッケージが採用されています。

2011年 1月26日時点での製品ラインナップは、第 2 世代インテル® Core™ i5 プロセッサーが 4 コア / 4 スレッド、第 2 世代インテル® Core™ i7 プロセッサーも 4 コアのモデルとなりますが、インテル® ハイパースレッディング・テクノロジー ◊1 をサポートしているので、8 スレッドでの運用が可能となっています。そのため、第 2 世代インテル® Core™ i7 プロセッサーなら、マルチスレッドに対応したアプリケーションにおいて、より高いパフォーマンスが期待できます。

第 2 世代インテル® Core™ i7 プロセッサーもグラフィックス機能を内蔵 ◊2

旧世代のインテル® Core™ プロセッサー・ファミリーは、32nm プロセス・テクノロジーを採用した際、グラフィックス機能を内蔵したモデルもラインナップされましたが、それはミドルレンジのインテル® Core™ i5 プロセッサーまででした。インテル® Core™ i7 プロセッサーについては、外付けのグラフィックス・ボードを必要としていました。

しかし、今回登場した第 2 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーはすべてのモデルにグラフィックス機能を内蔵◊2インテル® Core™ i7-2600 / 2600K プロセッサーの 2 モデルは、グラフィックス機能が利用できる 4 コア / 8 スレッドのプロセッサーとして、さらなる可能性が広がったといえます。

すべての機能を 1 つのダイに集約すべての機能を 1 つのダイに集約

旧世代のインテル® Core™ プロセッサー・ファミリーでは別々だったプロセッサー・コアとグラフィックス・コアが、第 2 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーでは 1 つのダイで構成されています。

性能的にもコスト的にも、これまで以上のアドバンテージが期待できます。

プロセッサー・パッケージに機能を統合

プロセッサー・パッケージに機能を統合

第 2 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーは、プロセッサー・コア、メモリー・コントローラー、グラフィックス・コアすべてを 1 つのパッケージ内で統合。外付けグラフィックス・ボードと PCI Express* 2.0 x16 で接続可能なのは旧世代と変わりませんが、チップセットとつながるバス (DMI) が、5GT / 秒に強化されています。◊2

マルチメディアで威力を発揮する各種機能をチェック

第 2 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーに統合されたグラフィックス機能が威力を発揮するのは、ゲームなどの映像出力のシーンだけではありません。

このところ、グラフィックス・コアを 「GPGPU」 として汎用的に利用するケースが増えつつありますが、実は第 2 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーは、内蔵グラフィックス・コアをエンコーダーとして利用できる 「インテル® クイック・シンク・ビデオ」 と呼ばれる機能をサポートしています。

さらに、新たな拡張命令としてインテル® AVX (アドバンスド・ベクター・エクステンション) を搭載。優れた動画再生支援機能なども含め、動画を中心としたマルチメディア処理で高いパフォーマンスを発揮できるプロセッサーとなっています。

インテル® クイック・シンク・ビデオの実力とは ?

ペガシス TMPGEnc* Video Mastering Works 5 を使用し、インテル® クイック・シンク・ビデオを有効にした場合と、無効にした場合での処理速度の違いを計測したところ、「有効」 で処理速度の大幅な向上がみられ、処理時間の短縮が計測されました。‡1
なお、インテル® クイック・シンク・ビデオは、インテル® H67 Express チップセットと組み合わせ、かつ内蔵グラフィックス利用時のみ有効となります。◊2

CPU 使用率にも大きく影響

さらに、インテル® クイック・シンク・ビデオを利用することにより、CPU 使用率も下がりました。
インテル® クイック・シンク・ビデオを利用しない場合では、8 スレッドすべてで 80% を超える CPU 使用率となっていますが (上図)、インテル® クイック・シンク・ビデオを有効にした場合、30~40% 程度で処理を実行しました (下図)。
なお、ペガシス TMPGEnc* Video Mastering Works 5 の場合、ハードウェア・デコードを有効にすると、処理は多少遅くなるものの、さらに低い CPU 使用率でエンコード処理を実行することができました。‡1

「K」 の有無でグラフィックス・コアが異なる。両者の違いは 「実行ユニット」 の数

第 2 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーでは、プロセッサー・ナンバー末尾の 「K」 の有無で、内蔵されるグラフィックス・コアが異なります。

プロセッサー・ナンバーに 「K」 がついている製品には、「インテル® HD グラフィックス 3000」 が内蔵されており、無印の製品には 「インテル® HD グラフィックス 2000」 が内蔵されています。両者の最大の違いは 「実行ユニット数」 で、その違いによって 3D 描画性能などに影響が出ます。

グラフィックス・コア以外にも、「K」 がつく製品にはインテル® P67 Express チップセットとの組み合わせで、プロセッサーの動作倍率が 「アンロック」 になるという特徴もあります。‡2

インテル®
Core™
i5-661
プロセッサー
インテル®
Core™
i5-2500
プロセッサー
インテル®
Core™
i5-2500K
プロセッサー
インテル®
Core™
i7-2600
プロセッサー
インテル®
Core™
i7-2600K
プロセッサー
グラフィックス・コア インテル® HD
グラフィックス
インテル® HD
グラフィックス 2000
インテル® HD
グラフィックス 3000
インテル® HD
グラフィックス 2000
インテル® HD
グラフィックス 3000
統合シェーダー・アーキテクチャー 第 3 世代 第 4 世代
実行ユニット数 12 6 12 6 12
GPU 動作クロック 最大 900MHz 最大 1100MHz 最大 1350MHz
DirectX* 10 10.1
OpenGL* 2.1 3
シェーダーモデル SM 4.0 SM 4.1

インテル® Core™ i7 プロセッサー (4 コアモデル) のスペックを世代間で比較

旧世代
インテル® Core™ i7 プロセッサー
第 2 世代
インテル® Core™ i7 プロセッサー
開発コード名 Lynnfield Sandy Bridge
プロセス・テクノロジー 45nm 32nm
コア数 4
インテル® ハイパースレッディング・テクノロジー ◊1
TDP 95W
ベースクロック 133 MHz 100 MHz
共有 3 次キャッシュ 8 MB
インテル® AVX ×
内蔵グラフィック機能 ×
対応チップセット インテル® 5シリーズ・チップセット インテル® 6シリーズ・チップセット
ソケット対応 LGA1156 LGA1155
対応メモリー デュアルチャネル DDR3 1333

インテル® ターボ・ブースト・テクノロジーも第 2 世代に◊3
- プロセッサーにかかる負荷に応じてさらに効率的な運用を実現 -

プロセッサーにかかる負荷や発熱の状況に応じて動作クロックを変化させるインテル® ターボ・ブースト・テクノロジー◊3 も、第 2 世代 インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーでは大幅にパワーアップし、「インテル® ターボ・ブースト・テクノロジー 2.0 ◊3」 となりました。

インテル® ターボ・ブースト・テクノロジー◊3 における動作クロックの変更は、ベースクロックに対する倍率の変更によって行われます。たとえば、インテル® Core™ i7-2600 プロセッサーの定格動作クロック 3.40 GHz は、ベースクロック 100 MHz に 「34」 という倍率を掛け合わせることで生成されます。インテル® ターボ・ブースト・テクノロジー◊3 は、プロセッサーにかかる負荷や発熱の状態にあわせて、この倍率を変動させるのですが、この変動する幅が動作しているコアの数によって異なります。
1 コア、2 コアしか利用しない処理では、プロセッサーへの負荷や発熱が減ります。そこで、1 コアしか利用しない場合、最大 「4」、2 コアの場合は 「3」 といったように、上昇幅に違いがあります。

インテル® ターボ・ブースト・テクノロジー 2.0 の動作イメージ

動作するコア数により上昇幅に変化
4 コアとも動作する場合は、+1 倍の上昇にとどまりますが、プロセッサーにかかる負荷や発熱が抑えられる 2 コア動作時は +3 倍、1 コア動作時は +4 倍と大幅に上昇します。その際、未使用のコアはアイドル状態となります。

第 2 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーの省電力性
- 消費電力あたりのパフォーマンスが大きな向上を見せる -

最後のポイントは 「消費電力」 です。
インテル® Core™ マイクロアーキテクチャーの登場以降、大きく進化したプロセッサーの省電力性ですが、32nm プロセス・テクノロジー、そして第 2 世代の Hi-K+ メタルゲートを採用した第 2 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーは、これまで以上の省電力性および低発熱性がポイントとなっています。
TDP (熱設計電力) こそ 95W に設定されていますが、実際に動作させてみると、グラフィックス・コアやメモリー・コントローラーが内蔵されているにも関わらず低い発熱性を維持しています。

高いパフォーマンス、そして低い発熱。Performance / Watt (消費電力あたりの性能) の高さこそが、第 2 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーのアドバンテージといってもよいでしょう。

プロセッサー別の消費電力を計測

高い省電力性
ワットチェッカーを使用し、システム全体の消費電力を計測。ピーク時の消費電力はペガシス TMPGEnc* Video Mastering Works 5 で動画エンコードを行った際のものです。
インテル® Core™ i7-870 プロセッサーと第 2 世代インテル® Core™ i7-2600 プロセッサーでは、デスクトップ・ボードが異なるため直接の比較はできませんが、アイドル時とピーク時の差をみると、第 2 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーの省電力性がよくわかる結果となっています。‡1

プロセッサー別の温度を計測

アイドル時とピーク時の差がわずか
HWMonitor* Pro を使って動画エンコード前 (アイドル時) と動画エンコード中 (ピーク時) のプロセッサー・コアの温度を計測。あくまでも参考値となりますが、第 2 世代インテル® Core™ プロセッサー・ファミリーの発熱は、前世代と比較してもかなり少ないといえるでしょう。‡1

著:株式会社毎日コミュニケーションズ
取材協力:インテル株式会社

◊1 一部のインテル® Core™ プロセッサーで利用できます。インテル® HT テクノロジーに対応したシステムが必要です。詳細については、各 PC メーカーにお問い合わせください。性能は、使用するハードウェアやソフトウェアによって異なります。インテル® HT テクノロジーに対応したプロセッサーの情報など、詳細については、http://www.intel.com/jp/products/ht/hyperthreading_more.htm を参照してください。

◊2 すべての PC 上でビルトイン・ビジュアルが有効になっているわけではありません。最適化されたソフトウェアが必要な場合もあります。各システムメーカーにお問い合わせください。詳細は www.intel.com/go/biv (英語) をご参照ください。

◊3 インテル® ターボ・ブースト・テクノロジーに対応したシステムが必要です。インテル® ターボ・ブースト・テクノロジー 2.0 は、次世代のインテル® ターボ・ブースト・テクノロジーであり、一部のインテル® プロセッサーでのみ利用できます。各 PC メーカーにお問い合わせください。実際の性能はハードウェア、ソフトウェア、システム構成によって異なります。詳細については、http://www.intel.co.jp/jp/technology/turboboost/ を参照してください。

‡1 性能に関するテストに使用されるソフトウェアとワークロードは、性能がインテル® マイクロプロセッサー用に最適化されていることがあります。SYSmark* や MobileMark* などの性能テストは、特定のコンピューター・システム、コンポーネント、ソフトウェア、操作、機能に基づいて行ったものです。結果はこれらの要因によって異なります。製品の購入を検討される場合は、他の製品と組み合わせた場合の本製品の性能など、ほかの情報や性能テストも参考にして、パフォーマンスを総合的に評価することをお勧めします。

‡2 警告: 動作周波数または電圧、あるいはその両方を改変した場合、以下の事態が生じるおそれがあります。(i) システムの安定性が低下し、 システムやプロセッサーの耐用年数が短くなる。(ii) プロセッサーや他のシステム・コンポーネントの故障の原因となる。(iii) システム性能が低下する。(iv) 発熱の増加およびその他の損傷の原因となる。(v) システムのデータ保全性に影響を与える。インテルでは、業界標準仕様の枠を超えるプロセッサーの動作についてはテストしておらず、保証も行いません。動作周波数または電圧、あるいはその両方を改変した場合を含め、インテルはプロセッサーや他のシステム・コンポーネントの特定目的への適合性に関して一切の責任を負いません。